彼女の未来

火事を経験すると、性格は一変する。

トラッキング現象が常に気になり、外出時や就寝時は家中のコンセントを抜いておかなければ気が済まない。

放火の可能性もあったから、敷地内に何十個も監視カメラを取り付けたくなる。

「出火原因がわからない」状態は、僕をいっそう神経質にさせた。

冷蔵庫のコンセントを抜けないのが、いちばん精神的にくる。

どうしてもコンセントを抜きたいけど、どうしても抜けないと葛藤しながら家を出る。

帰宅途中の我が家が見えると、「ああ、よかった、今日もあった」と安心する。

なんなんですか、火事以降に植え付けられたこの迷惑な思考回路は。

ビョーキかな、と思うよねマジで。

自分の大切なものが燃えるのは、もうコリゴリだ。

そう思いながら、保管庫から取り寄せた最後のEAのロットを開封した。

http://magic-secrets.net/fr/last_ea/

 

美しい。

僕は、この光景が大好きだ。

なんて言えばいいんだろう、可能性に満ちてるから。

彼女たちは、これからご購入者様の手元に届き、たくさんの人々の驚く顔を見る。

その当たり前のように決められた未来。

誇りに思う。

でも、これでラスト。

彼女たちの行く先は、もう決まっている。

彼女たちがいるべき場所は、ここじゃない。

もっと別の場所に行くべきだ。

僕の事情で、2年間も暗闇に閉じ込めていた。

どうか、今こそ彼女たちに体験させていただけないだろうか。

目の前で自らが消え、拍手が鳴り止まないその状況を。

彼女は、あなたの元に行きたがっている。

http://magic-secrets.net/products/detail.php?product_id=77

 

決して、後悔はさせない。

 

海田

 


商品の売上は、MAGIC SECRETSの復興に利用させていただく予定です。

ご支援頂ければ有難く存じます。

 

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観客は、イノシシ。

夜中にフラフラ出歩こうものなら、イノシシに襲われて死者が出るレベルの危険区域が、ここ。

広島県三原市小泉町。

そりゃ赤ちゃんは可愛いよ。

でも、お母さんイノシシはゴツすぎて恐怖でしかない。

150cm級のバケモノが悠然と庭を横切る光景は、まるでジュラシックパークに来たかのよう。

これじゃ、命がいくつあっても足りないわ。

というわけでもなく、僕たちは、上手い具合に共存している。

ジィさんバァさんが眠りにつく頃、ちょうど山から降りてきて、彼らは庭で遊んでるの。

畑の野菜を荒らしたりして。

僕ね、大阪に住んでたときも、色んな人から「野生児」とか言われてたんだけど、その理由がやっとわかった気がする。

こんなとこに18年も住んでたわけだから、そりゃ野生化するわな。

夜中の散歩は、命がけ。

いつイノシシとご対面するか分からない暗闇をひたすら突き進むことになる。

 

—-チャチャチャチャチャチャーン—-

野生のモンスターが現れた。

1.たたかう
2.にげる

————————————

 

みたいな、ゲームさながらの戦闘シーンをリアルで繰り広げなければならない。

だから、夜になれば、玄関をしっかり施錠して、家に閉じこもることが増えました。

そして、安全なところからイノシシを見て楽しむ。

それが、最近の日課です。

(これが本当の自宅警備員)

僕ん家って、いつから動物園になっちゃったのかな?

実は、EAの構造はこれによく似ている。

デックを消失させた後、しっかりとロックする。

そして、お客さんに手渡す。

あとは、安全なところから眺めていれば良いのです。

客が、どれだけギミックをいじくり回そうが、ロックが解除されることはない。

イノシシの行動を見て、楽しめば良いだけ。

エサの捕獲に失敗したイノシシは、あなたを褒め称えるに違いない。

それくらいバレない、完璧な消失現象を可能にするんです。

我が社のバニッシング・デックは。

http://magic-secrets.net/v/l/8/

(新しい動画を公開しました。表示されない場合は、ページを再読込してください。)

 

これを知らずに、マジックが趣味なんてもったいない。

僕は、本気でそう思っています。

 

海田

 


8月の最終日。小学生でもないのに、夏休みが終わったような気分になりますね。

夏の終わりを知らせてくれる虫の音色に癒される今日この頃、心穏やかにお過ごしください。

 


商品の売上は、MAGIC SECRETSの復興に利用させていただく予定です。

ご支援頂ければ有難く存じます。

 

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ダサいマジシャンになっていないか

MAGIC SECRETS専属の、ギミック開発クリーター集団。

「R-bn(リボーン)」の話をしよう。

2010年、ひとりの革職人がMAGIC SECRETSに加わった。

マジックなんて、テレビでしか見たことない素人だった。

僕は彼女に、多くのマジックを見せた。

本当にたくさん。

なにを演じても、彼女は驚いてくれた。

僕は調子に乗って、さらにマジックを演じてしまう。

まぁいいか、客じゃねぇし。

と、思いながら。

そして、僕はヒンバーワレットを取り出した。

当時、好んで使用していた、Jerry O’connellのヒンバーだ。

彼女は、変わらず驚いていた。

演技が終わった後、彼女は言った。

「それ、見せて」

僕はいつものようにギャグで交わす。

準備しておいた真っ白の手袋をはめ、

「こちら、ご観賞のみでしたら可能となっております。大変高価な製品となっておりますため、品物にお手を触れませんよう十分ご注意ください。」

と、店員っぽく、開いてみせた。

それすらも笑う彼女は、実に楽しませがいがある。

しかし次の瞬間、彼女はとんでもないことを口にした。

「なんか・・・変なデザインだね。」

僕の目の前の空気が凍った。

それは・・・それだけは、業界ではご法度なのだ。

マジシャンは皆、

「どこか見た目がおかしい」

と思いながら、

「マジックが出来るからしょうがない」

という理由で、ギミック財布を使っている。

でも、違和感は最初だけ。

使ってると、慣れるんだな、これが。

見た目の悪さが気にならなくなってくるんです。

それを、世界はなんと呼んだか?

「バグっている状態」

マジシャンを長く続ければ続けるほど、他人のセンスと少しずつズレていく。

自らがダサくなっていく。

ファッションも、感性も、すべて。

マジック用品として販売されているギミックは、どれもこれもダサすぎるから。

あれを「普通」だと思える精神は、どう考えても普通ではない。

誰がそんなデザインを好むのか、って話。

それなら、僕たちが。

最高にセンスがよくて、

見た目の怪しさが皆無な、

カッコいいギミックを作ろう。

業界で、それがスタンダードになるようなやつ。

「あれを買うなら、MAGIC SECRETS製しかない」ってなるやつ。

これが、「R-bn」発足の瞬間だった。

2015年7月、R-bnは解散。

生み出した製品は、3種類。

たったの、3種類。

ひとつひとつの製品に膨大な開発日数がかかった結果だと言える。

それらは今後、日本中を流通することは決してないだろう。

だから言ったでしょう、2012年に。

R-bnブランドは、10年後、伝説になるって。

まさかこんな形で伝説になるなんて、そんなプランは片隅にもなかったよ。

それでは、またひとつご紹介しましょう。

EAの新色、【茶色バージョン】のお披露目だ。

マジック用の革製品は、猫も杓子も黒ばかり。

だからこそ怪しまれない色が、茶色です。

遊び心が分かるファショナブルな方に、是非お手にとって頂きたい。

http://magic-secrets.net/v/l/c/

 

あまりの在庫の少なさに、僕は茶色を手に入れることは諦めた。

一人でも多くの方に、EAの素晴らしさを知ってもらいたいから。

この先の長い人生で、僕はいつか出会えるだろうか。

茶色を使っているマジシャンに。

いつか目の前で見ることが出来るだろうか。

息を呑むほど美しい、その華麗な消失現象を。

海田

 


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朝晩のそよ風に秋が見えてきましたね。お風邪など召しませんようご自愛ください。

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