いまさら宴会芸の手品を説いたところであまり意味もないような気がするのですが毎月同じように来る
宴会ではどんなマジックをすればいいですか?
というご相談にもそろそろ飽きてきたので、ここでひとつ、まとめて記述しておくことにしましょう。
宴会でマジックを演じる場合、守らなければならないことが少しだけあります。
簡単に言うと、以下の3点です。
- 演じる手品は単発もののみ
- マジックを演じるより手品をする
- 完璧に演じる必要はない
これから順番に軽く解説を入れていきますが、あなたのイメージ、キャラに合わせてこのブログに書いたことを行うかどうか決定してください。
無理してこのブログ通りのことをする必要は全くありません。
ここに書かれていることの全ては、お酒の席で手品を披露しなければならない方がその場を盛り上げるための「考え方」に過ぎません。
1.演じる手品は単発もののみ
宴会をマジックショーにするなってことですね。
演じる手品は単発ものをチョイスする必要があります。
例えば、席にある爪楊枝を両手で持って貫通させたり、簡単な割り箸の手品を見せたり。
できれば一発芸の要素を含んだ手品がベストです。
では、一発芸の要素を含んだ手品とそうでない手品は、どのようにして見分けるのか?
一発芸の手品とは、一瞬で終わる手品のことです。
だらだらしたセリフが必要ない手品。
宴会では、そんな手品が理想です。
人がたくさんいて、ガヤガヤしていて、皆シラフですらない。
そんな状況の中、誰も“完璧なマジック”など求めていません。
一瞬だけ「うわっ!」となるような分かりやすい短い一発芸が好まれます。
今はまだ実感が湧かないかもしれませんが、あなたも、いつかそんな手品をレパートリーに持たなければならないことを頭の片隅にでも置いておいてください。
宴会用に2~3個覚えておくと、重宝するはずですから。
2.「マジックを演じる」よりも、「手品をする」
僕はいつも「手品」と言わないのに、今回はあえて「手品」と表現してみました。
僕の中で、あくまで僕の中での話ですが、「マジック」と「手品」は微妙に違うのです。
「マジック」と言うと、セリフがふんだんに盛り込まれたショーというイメージです。
一方、「手品」と言うと、その場を盛り上げるための一発芸というイメージが強くなります。
「マジック」も「手品」も「奇術」も、基本的には同じ意味(magic:魔法)ですが、僕の中では上のようなイメージなのです。
例えば、40~50代メインの宴会に参加すると、「マジック」と言う人はほぼ皆無です。
なぜか皆「手品」と言います。
しかし、それが若い人の集まりの宴会の場合は、「マジック」と言う人も多少出てきます。
それでもお酒の席では、どの年代の人と飲んでも、「手品」と言う人の割合のほうが圧倒的に多いです。
ジェネレーションギャップとは思えません。
なぜなら、プロマジシャンのマジックショーやレクチャーなどに参加すると、他の参加者で「手品」と言う人はほとんどいないからです。
僕はこの現象により、その人がその状況下で求めているものが解ると認識しています。
「マジック」と言う人は、本格的なマジックを見たいのです。
しかし、「手品」と言う人は、本格的なマジックではなく、一発芸的な楽しい手品を見たいわけです。
お酒の席であきらかに「手品」と言う人が多い場合はその人たちも一発芸的な手品を期待している、と言えるでしょう。
是非探ってみてください。
そして、その人たちが求めているものを提供する。
これが、ウケる手品を演じるための地道なステップです。
3.完璧に演じる必要はない
宴会のワッハッハ的な雰囲気でのみ、こんなことも許されます。
すでにネタバレしている(ウケる)一発芸を披露する、という選択肢です。
別にこれをしてくださいってわけではないですが、マギー審司のパフォーマンスで一躍有名になった
「でっかくなっちゃった!」
という耳が大きくなる一発芸があります。
東急ハンズやドン・キホーテなどの手品売り場コーナーには必ずと言っていいほど売られている小道具、というかおもちゃです。
僕は一度もやったことはないですが(実は持っていないだけなのですが)、宴会の席で見せる手品の理想は、まさにそんな感じです。
何より、笑いが取れますから。
でも、この一発芸をやったとして、その後、そのでかい耳どうやって隠すの?って感じだと思いませんか?
まさか本当に耳が大きくなるわけないですし、誰もが
あー例のおもちゃの耳くっつけてるだけだな。売ってるの見たことあるよ(笑)
「あー例のおもちゃの耳くっつけてるだけだな。売ってるの見たことあるよ(笑)」
と、タネを推測するわけです。
しかし、状況が状況だから、皆さん笑ってくれます。
まぁこれ、ドンキで1,000円で買ったんだけどね(笑)
と笑いを取りながらその大きくなった耳をポケットにしまうと、それはそれでオーライです。
テレビで見たことあるそんなネタバレギャグでも、間近で見たという新鮮感と面白味、わざとタネを明かす笑いを誘う演出、そんなこんながお酒の席という雰囲気と合わさってワッハッハとなるわけです。
さて、宴会用の手品について解説しましたが、いかがだったでしょうか?
宴会で披露する手品を選ぶ際に、お役立ていただければと思います。
くどいようですが、あなたがこれまで作りあげてきたイメージやキャラに合わせて披露する手品を選ぶようにしましょう。
「宴会だから・・・」という無理なキャラ設定は不要です。
それでいてなお盛り上がる手品を選択してください。
マジックショップ「MAGIC SECRETS」の店長。
運営理念は、「“本当に使える”マジックしか販売しない。」
自らの商品をきっかけに初心者からプロマジシャンになった顧客が大勢いる。
小学生から高齢者まで、本気でマジックを学びたい方を徹底的にサポート中。
他では買えない価値のある商品を生み出すことに全力を注いでいる。
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