恋とマジックは、どこか似ている。
と思うのは僕だけなのだろうか。
というお話をしてみようと思います。
恋を成功させるには、大前提として、好きになってもらわないといけないじゃない?
その事実を考えた時、決して一人よがりなデートになるはずがないと思うんです。

今日のデート、楽しんでるかな?(俺は楽しいけど)

このお店、気に入ったかな?(俺はどこでも良いけど)
まぁなんというか、ひとことで言うなら、気を使う。
気を使うことがこの上なく嫌いな僕も、初デートくらいは気を使う。
ヒールの高さを意識してゆっくり歩いたり、車道側を歩いたり。
でも、男性なら皆そんなもんでしょ。きっと。

マジックでも同じことが言えると思うのです。
本当に観客を楽しませようと思うなら、決して一人よがりな演技にはならないはず。

どうしたら、あの人は楽しんで見てくれるだろう?

ここであれをやれば、間違いなくウケるな。
そんなことを一生懸命考えながら、演技を構成するはずです。
でも、デートで毎回毎回気を使ってたら、結婚なんて絶対無理だと思うわけで。
そんな窮屈な人と一緒に生活なんて絶対嫌だし、結局はいつか破綻する。
と、結婚経験がない僕が言ってみる。
つまり、必要なのは、ありのままの自分を受け入れてくれる女性。
ってことになる。
全く気を使わず、何でも話せる間柄。
恋愛をするうちに、そんな仲を構築していくのが普通でしょ。
マジックも同じだなぁ、と。
マジシャンのための、具体的なファンの作り方

実は、最近気づいたことがあるんです。
自慢でもなんでもないけど、僕はもう何ヶ月もお客さんからの妨害を受けていないということ。
そりゃ少しは意地悪な(新規の)お客さんに遭遇することもあるけれど、致命的な状況には決してならないんです。
なぜか?
意識的なのか、無意識的なのか、僕は彼らに対して「教育」というものをするからです。

おまえら、マジックを見る時は、ルールがあるんだ。

俺のマジックを見る時はな、これだけは絶対に守れ。
まさかこのセリフをそっくりそのまま言う人は、マジシャン失格というか、ただのアホとしか言いようがないですが、でも結局のところ(簡単に言うなら)、そんな風にお客さんを教育しているんです。
だから、いつの間にか妨害がなくなり、マジシャンにとって、というか僕にとって、非常に演技がしやすい状況に持ってくる事が出来ているんです。
初めて演じる時は妨害しまくりの非常に迷惑なウザいお客さんも、2回、3回と教育していくと、大人しく、そして、子どものようなキラキラした目をしてマジックを見てくれる。

たった一つのマジックを軽く演じるだけのつもりだったのに、無駄にアンコールをしてくれる。
結婚式にも、マジシャンとして呼んでくれるようになる。
僕はかつて、マジックを演じる上でお客さんを操り、自分を優位な立場に置くこのような演技法を“マジック戦略”と呼びました。
あぁ、なんてありきたりな名称なんだろう。
と、何人もが思ったはずです。
しかし、真理をお教えしましょう。
多くのアマチュアが陥る最大の過ちは、“面倒なお客さんを相手にし続けること”です。
この事実は、永遠に変わらない。
あぁ、なんて虚しいことなんだろう。
今後ずっと演技を邪魔され続けるなんて。
マジシャンの精神的には、最悪です。
「ちょっとトランプ貸して」と言われ、無理矢理奪われたり、「ちょっと待って!俺も混ぜたい!」と言われ、コントロールが台無しに。
常にヒヤヒヤしながらマジックをすることになるから、マジシャンは緊張しまくり&汗かきまくり。
おまけに、演技を途中で止められたくないもんだから、演技も焦り、スピードも速くなり、暴走的なマジックになってしまう。
マジックの本来の目的である「お客さんを楽しませる」ことなんて、とうに忘れてしまっている。
最後は、自宅で反省会。
終いにゃ、「邪魔してきたアイツが悪い。」と人のせいにする始末。
それじゃ、ダメなんだよ。
人を楽しませたいなら、まずは自分が楽しみなよ。
と、言いたい。
楽しむのは、いつもマジシャンが先である。
そして、そのエネルギーに満ちた演技が、観客を楽しませるんだ。
と、名言風に言ってみましたが、実際に僕は本気でそう思っています。
最高の笑顔で、最高のパフォーマンスを。
安定した精神状態で、手に汗なんてかかないように。
だから、教育が大事なんです。

きちんと教育すれば、あなたにとって都合の良い友人たちがお客さんとして残ってくれる。
- タネを見破る目的ではない
- 演技中の妨害なんてもちろんしない
- むしろタネが見えてても全く問題ない
ただ、純粋にあなたのマジックを見ていたい。
何人もの友人たちにそう思ってもらえれば、いつしか自分だけのステージが出来上がる。
一度でも濃いファンになってもらえれば、その人はずっとあなたのマジックを楽しく見続けてくれるのです。
いいですか。
マジシャンに必要なのは、都合の良い女。
つまり、都合の良いファンです。

テレビで見るマジックなんかよりも、あなたのマジックが一番好き。
あなたの周りが、明日もそんな人たちで溢れますように。


マジックショップ「MAGIC SECRETS」の店長。
運営理念は、「“本当に使える”マジックしか販売しない。」
自らの商品をきっかけに初心者からプロマジシャンになった顧客が大勢いる。
小学生から高齢者まで、本気でマジックを学びたい方を徹底的にサポート中。
他では買えない価値のある商品を生み出すことに全力を注いでいる。




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