こんにちは、海田です。
今回は、ユーモアの重要性について。
簡単に言い換えれば、「ギャグ」ですね。
あなたがどんなに落ち着いた紳士的マジシャンでも、演技の中で光るユーモアは、必須です。
「ユーモアがある」というのは、「面白い」ということです。
そして、「面白い」というのは、「お客さんが楽しむ」ということです。
もしかして、マジック「だけ」を披露してない?

僕が長年言っていることですが、ただマジックの現象を見せるだけでは、お客さんを“真に”楽しませることはできません。
現象というのは、たとえば、一番上に上がってきたり、別のコインにチェンジしたり、予言を当てたり、というトリックそれ自体を指します。
たとえば、Dan&Daveの「Portal」。
まぁまぁ難しいこのマジックは、完璧に決まれば非常に美しいパケット間でのカードの瞬間移動現象を達成することができます。
超ビジュアル。
そして、ノーギミックの完全スライト・オブ・ハンド。
知っている人だけ共感してくれればいいのですが、このマジック、ショットが綺麗に決まれば、本当に気持ち良いですよね。


ほうら、どうだい、このマジック、凄くないかい?

カードが、こっちからあっちに移動したんだよ!

おいおい、もっと驚いてくれてもいいんじゃない?
わかります。
本当にわかります。
でも、それは、マジシャンの視点なんです。
お客さんからしたら、

「すごい」以外に言うことあるの?

もうキミのテクニック自慢はいいから、俺の趣味の魚釣りの話していいかい?
これが、お客さんの視点です。
マジシャンであるあなたは、不思議なことをやってのけるスーパーヒーローでなくちゃいけないんだけど、決してあなただけが楽しんでいたらいけないんです。
この解釈は理解するのが非常に難しいですが、プロマジシャンの大御所である藤山新太郎さんが上手いことおっしゃってます。
「お客はマジシャンが一人勝ちするゲームからさっさと下りて、二度とマジックを見ないよ。」
(「ザ・マジック No.45」より引用)
「あなたのマジックなんてもう見たくない」と思われてしまう理由

たとえば、僕はゲームが全体的にあまり好きではありません。
ゲーム性のあるものは、ほとんど嫌いです。
テレビゲームとか、オセロとか、ダーツとか。
対戦する系のゲームは、特に嫌い。
でも、もともとは嫌いじゃなかった。
じゃあ、なぜ嫌いになったのか?
「毎回負けるから」
です。

まず、僕は、同じ世代の友人たちに比べて、ゲームというものに、極端に慣れていないんです。
あまりやったことがないから、実戦経験も少ないし、相手を負かすテクニックも持っていない。
僕は、サンタさんにゲーム機をお願いしても、いつも的外れのものばかりもらってたから、ゲームとは無縁に生きてきたのです。
たとえば、マリオカート。
何度も友人の家でやらされたことはありますが、一度たりとも勝ったことがありません。

たとえば、ぷよぷよ。
僕が自分のペースで消していると、上から何十個もの黒いぷよぷよが降ってくるのです。

自慢じゃないが、すぐ負ける。
僕は、他の友人たちがゲームをして楽しんでいる小学生のとき、実家の庭の池に生息するウシガエル(20センチくらいの巨大ガエル)を捕獲するために日夜汗を流していました。

いま思い返してみても、あれは本当に死闘だった。
ウシガエルの力強さに負けて池の中に引っぱられ、溺れ死にそうになったこともありました。
という武勇伝などどうでもいいのですが、ドラクエよりも、密林でライフルの撃ち合い合戦とかしてたし、そんな狩人にいきなりコントローラー渡されても、上手くできるわけないじゃないか、と。
だから、いつも負けてたんです。
友人は、ちっとも手加減しない。
いつも本気でやるんです。
つまんないよね。
毎回負けてたら。
こっちだって勝ちたいし。
当然、嫌いになっていくわけです。
つまり、何が言いたいか?
ゲームは対等じゃなければ、つまらないということ。

マジックも、それと同じです。
凄いテクニックを完璧な腕前で披露し、「すげー」って言われる。
で?
お客さん、なにが楽しいの?
だから、マジックが終わった後すぐに、「ところでさー、今週のワンピースの展開でさー・・・」って感じで、別の話になるわけです。
すごいマジックを演じたところで、すぐに消化する。
お 客 さ ん を 楽 し ま せ て あ げ な い と 。
マジックに、ギャグを取り入れよう。

どんなギャグでもいい。
どんなユニークな演出でもいい。
ユーモア溢れるマジックだからこそ、お客さんは、時を忘れて楽しんでくれるのです。
この思考を持っていないのなら、あなたのマジックを見てくれる人は日々少なくなっていくことが予想されます。



マジックショップ「MAGIC SECRETS」の店長。
運営理念は、「“本当に使える”マジックしか販売しない。」
自らの商品をきっかけに初心者からプロマジシャンになった顧客が大勢いる。
小学生から高齢者まで、本気でマジックを学びたい方を徹底的にサポート中。
他では買えない価値のある商品を生み出すことに全力を注いでいる。




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