こんにちは、海田です。
今日は、新しいマジックの手っ取り早い作り方をお教えしたいと思います。
皆が演じているマジックなんて演じたくない。
ちょっとでもクセのある人間なら、必ずそう思ったことがあるでしょう。
僕は最近、色んな新しいマジックのアイディアが湧いてきてiPhoneのデータフォルダがオリジナルマジックの原案のビデオだらけになっていますが、そのほとんどは、今からお伝えする「オズボーンのチェックリスト」を用いて発想したアイディアです。
オズボーンのチェックリストとは?
オズボーンのチェックリストとは、新しいアイディアの発想を手助けするための、いわば“冷静な”考え方です。
商品の企画やマーケティングなどの仕事をしている方なら意識的、または無意識的に利用している方も多いことでしょう。
僕の会社では、このオズボーンのチェックリストを用いてマインドマップ(思考の地図)を描き、アイディアの発想を行なっています。
頭の整理にもなりますので、個人的にはオススメです。
オズボーンのチェックリストの詳しい解説
ざっくり説明すると、
1.転用
2.応用
3.変更
4.拡大
5.縮小
6.代用
7.置換
8.逆転
9.結合
です。
わかり易い表現に変えると、
応用したら?
修正したら?
代用したら?
アレンジしたら?
逆にしたら?
話を拡大したら?
話を縮小したら?
組み合わせたら?
目的を変えたら?
置き換えたら?
誰かの真似をしたら?
分解したら?(分割したら?)
形を変えたら?
入れ替えたら?
場所を変えたら?
整理したら?
それをやめたら?
こんなところでしょうか。
どうやって使うのか?
例えば、
「クラシック+モダン」
というテーマで解説していきたいと思います。
古典と現代の結合。
クラシックであるサンドイッチカードと、モダンなフラリッシュを組み合わせると、どうなるか?
2枚のジャックの間に、もっとビジュアルに客のカードを出現させる方法はないだろうか?
こんな風に考えます。
オズボーンのチェックリストで言うなら、
「組み合わせたら?」
です。
たった1つ。
しかし実際には、このたった1つの「組み合わせたら?」を斬新なマジックの“形”にするために、
オズボーンのチェックリストのほとんどに当てはめて考えます。
こんな現象ができたらいいのに。
でもこれが邪魔してるんだよね・・・
じゃあ、こうしてみたら?
(逆にしたら?)
ディーリングポジションだからできないんだ。
じゃあ、別の持ち方にしてみたら?
(形を変えたら?)
ここに小指があるからこの動きはできない。
じゃあ、別の指を使ったら?
(代用したら?)
新しいマジックの創造は、これの繰り返しです。
こんな感じで何度も何度も試行錯誤を繰り返し、徐々に形にしていくのです。
途中で全く別のマジックになってしまったり、目的地が逸れてしまったり、原案と比べて原型を留めていなかったり。
最初と最後はまるで違うことが多いですが、どんな技法・マジックでも、見た目がシンプルでなければなりません。
理想は常に、シンプル・イズ・ベスト。
オズボーンのチェックリストに当てはめ、無駄な動きを極力なくしながらベストを目指す。
そんな感じです。
そして、今回の例で出来上がったのが、OSPのプロモーションビデオ32秒辺りで流れるサンドイッチカードのプロダクションです。
OSP自体、
「他のアマチュアたちと差別化したら?」
「他のアマチュアよりも数倍輝いたら?」
「プロマジシャンをも華麗に騙したら?」
というコンセプトをもとに作り上げた商品になりますが、オリジナルの技法・マジックを考案すると、一層他のマジシャンたちより抜きん出ることができると思います。
是非一度、オズボーンのチェックリストを使ってオリジナルマジックの考案に力を注いでみてください。
新しい発見がたくさんあって面白いと思いますよ。
幽霊がデックをカットする、カード当ての種明かし
今回は、レギュラーデックで行う即席ホーンテッド現象です。
いわゆる幽霊がデックをカットして、そこから客が選んだカードが出てくるというマジックですが、今回のホーンテッド現象は、手を揺らさないといけないので、右手でハンドパワーのようなジェスチャーを加えています。
クリンプに抵抗がある方もいるかもしれませんから、使い古したデックなどで遊んでみるとおもしろいかもしれません。
というか、実はこのマジック、若干使い古したデックのほうがやりやすかったりします。
開封したてのデックはよく滑るので、クリンプ以外のところでカードがわかれる場合があるからです。
なので、少し使い古したデックで、お遊び感覚でやってみると良いかもしれません。
それでは、本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
海田
マジックショップ「MAGIC SECRETS」の店長。
運営理念は、「“本当に使える”マジックしか販売しない。」
自らの商品をきっかけに初心者からプロマジシャンになった顧客が大勢いる。
小学生から高齢者まで、本気でマジックを学びたい方を徹底的にサポート中。
他では買えない価値のある商品を生み出すことに全力を注いでいる。
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