ネイリストの友人がいます。
ネイリスト検定1級を持っているからそれはそれは美しい爪をしているわけですが、知り合ったのはおそらく5~6年くらい前だったと記憶しています。
その時に、ネイリストだという予想は容易についていたのですが、
ネイリスト?
うん
ネイル検定?
え? うん(笑)
マジで? 1級とか?
う、うん(笑)
マ・ジ・で・す・か。
簡単に説明すると、最初のやり取りは上のような感じでした。
(見た目のだけの判断で)まさかコイツが1級持っているわけねぇだろうとギャグのつもりで聞いてみたら、なんと1級所持者。
人は見かけによらないとは、このことです。
呆気にとられてしまいました。
しかし次の瞬間、彼女はこんなことを口にします。
あんなの持ってても、現場では使えないよ?
僕自身、昔は英検1級をとりたいと本気で思っていました。
中学2年の時に英検2級を落ちてしまい、それ以来止めましたが、当時は1級への執着心がすごかったです。
たぶん今は、1級はおろか、5級でも落ちる可能性がありますが、毎日のように行う英語でのチャット、読み書きなどは全く苦労しません。
それでも、小学4年生レベルの5級すら受からない自信がある。
つまりこれは一体どういうことなのか。
結局、1級なんてものは自慢のネタでしかないということです。
実は「それはあまり重要ではない」かもしれない。
マジックでも同じことが言えると思うのです。
サポートしてして、「その技法を覚えて、本当に実践で使えるの?」と問いたい人がたくさんいる。
そのトランプマジックの技法ができるからという理由で、それがある種の“自慢の要素”になっている人がたくさんいる。
でも、本来はそうあるべきではないと思うのです。
自慢のために難しい技法を練習するのではなく、マジックの実践で華麗に使いこなすために練習するのではないか?
僕のブログ読者であるあなたには、そのことを決して忘れないでほしいと思います。
実践で使えない無理なトランプマジックの技法を覚えるのではなく、実践で使えて、尚且つ、自分に適した技法を身に付けることが重要です。
特にフラリッシュをする方は、この辺りの考えを遠い過去に置いてきてしまっている場合があります。
「show off:見せびらかせ」なんてタイトルのDVDが販売されるくらいですから、フラリッシュは誰かに見せびらかすための自慢要素だと言えますが、僕たちマジシャンは、技法の使い道を間違えてはいけません。
マジシャンになりたいのか、それともジャグラーになりたいのか。
実践的且つ、自分自身に合う(マジックのための)技法を身に付けていただければと思います。
自分に無理な技法は必要ではありません。
どれだけ練習量を積んだとしても、結局は、自分に合う技法が最も美しく機能するのですから。
自分の手に合う技法が。
マジックショップ「MAGIC SECRETS」の店長。
運営理念は、「“本当に使える”マジックしか販売しない。」
自らの商品をきっかけに初心者からプロマジシャンになった顧客が大勢いる。
小学生から高齢者まで、本気でマジックを学びたい方を徹底的にサポート中。
他では買えない価値のある商品を生み出すことに全力を注いでいる。
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