デック消失のギミックを購入するなら、確かめるのは「消す前に中身を見せられるか」と「消した後に手渡せるか」の2点だ。
類似のデック消失ギミックでは、カードケースの中を見せられず、そこだけ大胆に隠して演じることになる。
Escape Artist(第二世代)は、カードケースの中の本物のカードを見せたうえで、トランプ1組をケースごと消し、消失後は革のケースを手渡せる。
同梱物、必要な条件、手持ちのカードマジックの締めに組み込む流れまで、Escape Artistを例に具体的に挙げていく。
デック消失のギミックを購入する前に、何を確かめればよいのか

確かめるのは、中身を見せられるか、手渡せるか、他のマジックに繋げられるかの3点だ。
事前の準備が要るかと、演じる場所の条件も押さえておきたい。
この3点のどれかが欠けると、デック消失は前触れなく取り出す一発芸で終わる。
類似のギミックで起きる5つの困りごと
- カードケースの中を見せられず、そこだけ大胆に隠して演じることになる
- タネがバレないか不安なまま、ひやひやしながら演じる
- 消失後にお客さんへ手渡せず、調べられると困る
- デックの消失しかできず、他のマジックに繋げられないので一発芸で終わる
- 前触れなくギミックを取り出しても、どうせタネがあるのだろうと思われて終わる
上の2つは道具の構造の問題で、下の2つは演技の組み立ての問題だ。
すでにカードマジックのルーティンを持っているあなたは、構造と、そこへ繋げる手順の両方を見ておく必要がある。
購入前の確認表
| 確認すること | Escape Artistの場合 |
|---|---|
| 消す前に中身を見せられるか | カードケースの中の本物のカードを堂々と見せられる |
| 消した後に手渡せるか | 革のケースを手渡して調べてもらえる |
| 他のマジックに繋げられるか | 直前のカードマジックを伏線にできる。DVDに手順4つ |
| 事前の準備が要るか | ギミック作りも演技直前の準備も不要 |
| 演じる場所の条件 | 目の前にテーブルがあること |
Escape Artistは、デック消失をどう見せるギミックなのか

使っていたトランプをカードケースごと革のケースに入れるだけで、デック1組が消える。
消す前にケースの中の本物のカードを見せられ、消した後は革のケースを手渡せる。
観客の目に映る演技の流れ
- 黒い革のケースを左手にディーリングポジションで持ち、紙箱に入れたままのデックに本物のカードが入っていることを示す
- 窓のある面を上にして革のケースにデックを入れ、フィルムの窓から指で触って、本物のデックが入っていることを確かめる
- いったんデックを取り出し、革のケースを裏向き(刻印のある窓の無い面を上)にして、もう一度デックを入れる
- 革のケースをひっくり返すと、デックが消えている
使う道具は、この革のケースと、消失に使うデックケース(紙箱)だ。どちらにも仕掛けがある。
それでも、本物のデックがちゃんと紙箱に入っていることを、紙箱の蓋を開いて目の前で確かめてもらえる。ここが一番の強みだ。
手渡せることが、演技の説得力を変える
消失後、革のケースをお客さんに手渡して調べてもらえる。
販売ページに届いたレビューには、手渡ししても気づかれなかったと書いた購入者がいた。
知り合いのマジシャンに見せたレビューもあった。
デックが消えた時点では「ああそれ知ってるよ」という反応だったが、ケースを手渡すと驚いた様子だったという。
見慣れた現象でも、手渡した後の反応は別物になる。
手渡せる構造が、そのまま演技の見せ場になる。
Escape Artistを購入すると、何が届くのか

届くのは、革のケース、バイシクルのカードケース、解説DVD、解説資料などだ。
ギミックを作る準備は要らず、届いたケースをそのまま使える。
同梱物とサイズ
| 同梱物 | 内容 |
|---|---|
| 革のケース | 牛本革のギミック。高さ9.6cm、幅7cm、厚み2.1cm |
| バイシクルのカードケース | 革のケースとセットで同梱される |
| 解説DVD | Escape Artistへ繋げる手順4つを日本語で解説 |
| 解説資料 | 同梱される |
革のケースには、窓(フィルム)の無い面の右下に「R-bn」のロゴが刻印されている。
第二世代で受け継がれた設計
この製品は、2021年に第二世代として作り直された。
ギミックの構造とロック機能は完全オリジナル仕様だ。
バイシクルのカードケースは、数年単位で1ミリほど寸法が変わる。
そのたびに革のケースを設計し直している。
紙箱の寸法に合わせ続ける手間は、演じる側の目線で作られていることの表れだ。
マジシャンの海田洋祐が設計したこのギミックについて、2度目の購入だという人のレビューには、補強されてリセットしやすくなった進化に感心したと書かれていた。
収録のサンプル映像
デック消失を、演技を締める最後の一撃にするにはどうすればよいか

直前に演じたカードマジックを伏線にして、使っていたトランプごと消す。
さっきまで手にしていたトランプが消えるから、説得力が生まれる。
伏線として繋げる使いどころ
- カードマジックを一通り演じた後、締めとしてデックごと消す
- お客さんのカードを使った手順の後、そのトランプを消して伏線を回収する
- 付属DVDの4手順のいずれかを演じてから、そのままデック消失に繋げる
- 消失後に革のケースを手渡し、その場で調べてもらう
一発芸で終わっていたデック消失が、演技全体を締める最後の一撃になる。
道具を取り出す前から、消失は始まっている。
DVDの4手順は、手持ちのルーティンへの入り口になる
付属DVDには、Escape Artistへ繋げやすいオリジナルの手順を4つ収録している。
対象は初心者から中級者で、解説は日本語だ。
販売ページのレビューには、DVDの手順を複数組み合わせて演じていると書いた購入者がいた。
一方で、2つ連続で演じられる手順がほしかったと書いた購入者もいた。
DVDの手順を演じてデックを消すだけでは反応が薄く、自分なりの見せ方を考えたと書いたレビューもあった。
レパートリーを増やしたいあなたなら、DVDの手順を入り口にして、自分のルーティンの最後に置くのが筋だ。
初心者でも扱えるのか。演じるのに必要な条件

難易度は初心者から中級者レベルだ。
ギミックを作る準備も演技直前の準備も要らず、条件は目の前にテーブルがあることだ。
演じるために用意するもの
- Escape Artistの革のケース
- 消失に使うデックケース(紙箱。ギミックなので商品に含まれる)
- 目の前のテーブル
販売ページのレビューには、大した技術は必要なく初心者でも演じられると書いた購入者がいた。
向いている場面
向いているのは、テーブルのある席でのクロースアップだ。
カードマジックを見せ終えた流れで、そのまま演じられる。
手に入れる前に確かめておくこと

トランプ1組をケースごと消す本革のギミックと、そこへ繋げる手順4つのセットがEscape Artistだ。
消す前に中身を見せ、消した後に手渡せるかを基準に選ぶなら、サイズと同梱物を照らし合わせておくといい。
直前のカードマジックを伏線にすれば、ひやひやせずに演じられる。
疑われて調べられても、慌てずに革のケースを手渡せる。
演技の終わり方が決まったあなたは、「もう一度見たい」と言われている。
次に会う約束が、その場で生まれている。
価格と購入方法は、Escape Artist(第二世代)の商品ページで確認できる。
よくある質問
練習はどのくらい必要か
難易度は初心者から中級者レベルだ。
ギミック作りも演技直前の準備も要らない。
付属DVDは日本語の解説で、手順4つも同じ水準を対象にしている。
立ったまま演じられるか
演技には、目の前にテーブルがあることが条件だ。
テーブルのある席で演じるクロースアップ向けの道具と考えるといい。
仕掛けはどこにあるのか
革のケースと、消失に使うデックケース(紙箱)の両方にある。
それでも、紙箱の中に本物のデックが入っていることは、蓋を開いて目の前で確かめてもらえる。
解説は文章だけか
解説DVDと解説資料の両方が同梱される。
DVDにはEscape Artistへ繋げる手順を4つ収録している。
デック消失のギミックの値段はいくらか
Escape Artistの価格は13700円だ。
ギミックの構造とロック機能は完全オリジナルで、価格は本革と制作技術料から決めている。
アイディア料は乗せていない。
トランプ1組をケースごと丸ごと消せるのか
使っていたトランプをカードケースごと革のケースに入れるだけで、デック一組が消える。
消す前にはカードケースの中の本物のカードを堂々と見せられる。
消失後は革のケースを手渡して確かめてもらえる。
デック消失のマジックに必要な道具は何か
必要なのは革のケースとバイシクルのカードケースなどが入った商品一式で、解説DVDと解説資料も同梱される。
ギミックを作る準備は要らない。
演技にはテーブルがあることが条件だ。
この記事のポイント
- デック消失のギミックは、消す前に中身を見せられるか、消した後に手渡せるかで選ぶ
- Escape Artistは、トランプ1組をケースごと革のケースに入れて消し、消失後は手渡せる
- 同梱物は革のケース、バイシクルのカードケース、解説DVD、解説資料など
- 直前のカードマジックを伏線にすると、一発芸ではなく演技を締める一撃になる
- 難易度は初心者から中級者で、準備は不要。条件は目の前のテーブル

マジックショップ「MAGIC SECRETS」のサポートライター。
国内外のマジシャンコミュニティを毎日巡回し、現場で起きている疑問やつまずきを拾い集めて記事として届けている。
信条は「練習中の小さな“なぜ?”こそ上達の入口」。
初心者からプロまで、誰もが抱える疑問に正面から向き合い、明日の練習で試せる答えを返すことを使命としている。
寄せられた一つひとつの声に真剣に応えるのが日課。



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