ひとつ、面白い話をしよう。
登場人物は、2人の男。
彼らは、幼稚園からの仲だった。
同時期にマジックをはじめ、共に練習し、互いに競争しながら成長した。
彼らは11歳からマジックをはじめ、大学進学で別々になる18歳までそれは続いた。
この時のマジックの腕は、ほぼ互角。
しかし、これから先、彼らには、大きく差ができることになる。
マジックのテクニックを追求した者

ひとりは、フラリッシュ(カーディストリー)の美しさに魅せられ、日々テクニックを磨く道を選んだ。
彼のフラリッシュは、本当に美しい。
プロが見ても、惚れ惚れしてしまうほどだ。
血の滲むような努力が、そこにはあったはず。
もちろん、彼はマジックもできる。
その華麗な腕前を持ってすれば、客を魅了するパフォーマンスは容易である。

でも、なぜだろう。
こんなにテクニックは凄いのに、マジックを見てくれる友人は日々少なくなっていく。
「マジックやって!」と言ってくれる友人が、ついには一人もいなくなってしまった。
皆の前でカードを取り出しても、誰もマジックを求めてこない。
彼は、とうとう自宅でひとりで練習だけする“引きこもりマジシャン”になってしまった。
マジックの話術を追求した者

一方、もうひとりは、技法以外のテクニックを研究した。
話術である。
ちょっとしたセリフ、言い回しでお客さんを緊張させたり、ドキドキさせたり、視線をコントロールしたり、笑わせたり。
彼は今25歳だが、マジックの腕は18の時からたいして上がっていない。
でも、なぜだろう。
彼は友人たちに囲まれている。

彼の演じるマジックは論理的解釈に基づいて構成され、お客さんを楽しませることに徹しているからだ。
その紳士的な風貌とは裏腹に、彼のマジックは、ユーモアで溢れている。
お客さんは、彼のマジックを見て、驚くだけに留まらない。
時を忘れ、楽しむこともできる。
客が欲しているのは、「楽しさ」

この差は、どうして生まれたのだろう。
マジシャンの技量なんて、お客さんにはわからない。
すごいテクニックは、磨くだけでは意味がない。
すごいテクニックを持っているのなら、宝の持ち腐れになる前にお客さんを楽しませるテクニックも同時に磨こう。

話術が上手いワジュチシャンこそ、あなたが目指すべきマジシャン像である。

さて、あなたは自宅でひとりで練習だけする“引きこもりマジシャン”になりたいのか、
それとも、お客さんに楽しい時間を提供する“求められるマジシャン”になりたいのか。
未来は、あなたによって自由に決められる。
これまで7回に渡る、マジックの演技力アップのための特別講座をお届けしましたが、ご購入頂いた方も、そうでない方も含めて、演技力アップに繋がれば嬉しいです。
前もって想定しておくと、たとえ失敗しても焦ったり動揺したりしないマジシャンになることができます。



マジックショップ「MAGIC SECRETS」の店長。
運営理念は、「“本当に使える”マジックしか販売しない。」
自らの商品をきっかけに初心者からプロマジシャンになった顧客が大勢いる。
小学生から高齢者まで、本気でマジックを学びたい方を徹底的にサポート中。
他では買えない価値のある商品を生み出すことに全力を注いでいる。
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