いつだったかは忘れましたが、プロマジシャンのふじいあきらさんがテレビでアンビシャスカードを演じた時のことです。
観客の一人であるタレントの女性が、こんなことを言いました。
それ、弟がやってたんです(笑)
これにはさすがのプロも苦笑い。
いや、冗談でもなんでもなく、笑うしかない状況です。
でも、よく考えたら分からなくもない。
今やそんな時代になってしまったのです。
これからの時代の、優秀なマジシャンとは?
現代は、人類総アーティスト時代であるということを、今を生きる僕たちは決して忘れてはいけません。
誰もがブログで情報を発信でき、YouTubeに自分のチャンネルを開設し、ツイッターのつぶやきを使ってテレビのマジックのタネを訊くことだって出来る。
今日のテレビであのマジシャンがやっていたマジックのタネ、分かる人いる?
あーあれはこーやって、あーやって・・・
これから先は、そんな奴らの目を欺かなければなりません。
つまり、今から10年後には、マジシャンの職を脅かすほど種明かし情報が蔓延しているということ。
そんなとき、アンビシャスカードのような基礎的なマジックを演じていても良いと言えるのだろうか?
もしかしたら、トップコントロールは国民の半分が知っているかもしれません。
そんなこと信じられないかもしれませんし、信じたくないかもしれません。
しかし、ここ10年間でマジックの業界は大きく変わりました。
これから先の10年間で僕の言う通りになってもおかしくはない。
だからこそ、このブログを読んでいるあなたには、今すぐ行動を起こしていただきたいと思います。
自分オリジナルの技法・マジックを持つのです。
オリジナルは、マジックを演じる上で、最強の武器になります。
どこにも公開されてない。誰にもコピー出来ない。
むしろテレビで演じないから、コピーなんてされない。
少し、リアルに想像してみてください。
マジックを演じた後のことを。
それ、知ってる。前テレビでやってたやつでしょ?ネットで調べたら種明かし出てきたよ(笑)。
やっぱりお前のマジックが、いちばんスゲーわ。
10年後、友人にどちらの言葉を言われたいのか。
10年後に滅びるマジシャン、生き残るマジシャン
昔、マスクマジシャンというマジシャンがいました。
知っている人は知っている、ヴァル・ヴァレンチノというマジシャンです。
彼は、多くのプロが今現在も使用しているマジックのネタをテレビで次々に暴露していきました。
マジックの暴露番組に彗星の如く現れたその大変迷惑極まりない存在は、世界各国のマジシャンたちから痛烈に批判され、終いにはマジック界から追放されてしまうのです。
番組放送中、種を明かす言い訳として、彼はこんなことを言い放ちます。
「マジックは、種を明かしてこそ進化する。」
賛否両論が起こるこのセリフ。
僕は、全くその通りだと思います。
いや、正確には、「もしかしたらそうかもしれない」と、今更ながらそう思い始めた段階なのですが、かと言って種明かし運動をする気はありませんし、種明かしを推奨しているわけでもありません。
「ピンチはチャンス」じゃないけれど、肯定的に考えることもできます。
もしテレビで種を明かされたら?
もしネットで種を明かされたら?
本当は、全然問題ないんです。
そんなことされたって困らないマジシャンでなければならない。
たとえ、種明かしをされても、そのマジックを越えるマジックを自分で作ればいい。
ただそれだけの話です。
いつまでも他の誰かが考えたマジックを演じているから、種を明かされた時にピンチになってしまうのです。
オリジナルを持っている人は、チャンスになります。
だって、オリジナルを持っていない人が次々に死んでいくわけですからね。
そんな時でも、オリジナルを持っているマジシャンは、何者にも脅かされることはありません。
これぞ、オリジナル最強説。
そんな人にとっては、いくらテレビで種明かしをされようが関係ない。
どんなにレベルの高いマジックの種明かし情報がネット上に転がっていようが無問題。
競争のない世界が、そこには広がっているのです。
ナンバー 1 でもなければ、他と同じマジシャンでもない。
「あいつのマジックだけは、どこか違う」
そう思ってもらえれば、敵はいなくなる。
そんな、オンリー 1 のあなたになっていただきたいと思います。
このブログ読者の方々には、ただのマジシャンで終わってほしくありません。
今まで発表された技法を温故知新させたり、新しい現象を開発したり、改案したり、時には悪案したりして、「自分オリジナル」を持つ準備をしてください。
10年後も、マジシャンであるために。
テクノロジーに、屈するな。
今から100年後の世界。
人間は、脳内でインターネットが出来るようになる。
脳がインターネットに繋がっていて、考えたことがそのまま全世界に繋がり、いろんな情報をパソコンなしで検索することが出来る。
もしかしたら、こんなことも出来るかも。
今(現在進行形で)見ているマジックのタネ、教えて
そうすると、バババーって種明かし情報がヒットするの。
あぁ、なんて恐ろしい。
まさに、本物しか生き残れない世界。
「よかったね、100年後には墓の中だから。」
なんて言わないでほしい。
もし・・・もし、今の時代がそんな状態だったら、あなたはまだマジックをやっているかどうか。
それに答えることが出来るかどうかが重要なのです。
マジックショップ「MAGIC SECRETS」の店長。
運営理念は、「“本当に使える”マジックしか販売しない。」
自らの商品をきっかけに初心者からプロマジシャンになった顧客が大勢いる。
小学生から高齢者まで、本気でマジックを学びたい方を徹底的にサポート中。
他では買えない価値のある商品を生み出すことに全力を注いでいる。
コメント