こんにちは、海田です。
人間は失敗をする生き物なので、それを防ぐことはできません。
どんなに練習しても、本番の空気、緊張感、手の震えなどのせいで、失敗してしまうことがある。
5万回練習したマジックも、失敗してしまうことがある。
にんげんだもの。
で終わってしまったら、このブログは何の役にも立たないわけで。
限りなく失敗を防がなければ、失敗から学んで次に繋げなければ、意味がない。
僕はたまに、超気まぐれに、ストリートでマジックをし始めるけれど、それは別にしたくてしているわけではなく、もちろんお金をいただいているわけでもなく、ただただ演じたいからやっています。

正直に言うと、ストリートで演じる時は腕試しのマジックばかり。
つまり、
これまで誰にも演じたことがないマジック
を演じているわけです。
自宅で鏡の前で地味に練習して、演技が形になったら、まずはストリートで誰でもいいから客になってもらう。
普通は、家族や友人にまずは見てもらうって方がほとんどでしょう。
でも、それだと普通すぎて、脳の緊張の観点から言うと、「そこまでレベルが高くない」と認識するのかどうかはわかりませんが、どっちかというと緊張は少ないほう。
初めて演じるマジックを、初めての客に演じると、失敗しそうで、すごく怖いんです。
だって、にんげんだから。
怖いって感情もあるし、人前で演じるのに慣れてないマジックなもんだから、たまに手が震えるんですよね。
ちなみに僕は、手の震えが急に起こるタイプ。
いつも起こってくれれば対処法を考えられるのに急に起こるから、もうどうしようもない。
あれ? 今日震えてる?
みたいな。
感覚的には1週間に1回くらいかな。
自分でもなぜ震えるのかがわからない。
毎日マジックを見せる友人相手にすら手が震える時もあるから、緊張が原因じゃない気がするんです。
例えば、食べ物とか?
お酒飲んだ次の日とか?
どっちかというと、アレルギーで震えてる感じ。
たまに、ご飯食べてる時に箸持ってる手が震えてますからね。
原因はわからないけど、マジックを演じる時以外もたまに手が震えてる。
生まれたての仔羊みたいに。
だから、それがマジックの演技中にきたら、本当に嫌なんです。
しかし、そこで焦ってはいけません。
焦ったら、演技のスピードが速くなりがちです。
結果、ゆっくりしないといけない技法も速く行ってしまい、スピード感覚が狂って、必ずボロが出る。
ということを、文章で書いて助言しても、本番中は、こんなことは忘れている人がほとんどでしょう。
だって、頭の中、真っ白になりますからね。
頭の中が真っ白にならないからこそ、僕はこんなことが言えるんです。
僕はただ単に手が震えているだけで緊張はしていない。
だから、笑いながら自分に「落ち着け」って言い聞かせることができる。
そして、「落ち着いてるよっ!」と、自分で自分にツッコミを入れることもできるわけです。
頭の中が真っ白になって、尚且つ手が震えているのなら、それは脳が緊張状態にあるということ。
ほどよい緊張は大事だけど、演技に支障が出るような手の震えはどうにか改善したい。
これを防ぐ方法はないものか?
そんな内容のメールが、1ヶ月に1~2通は必ず送られてきます。
僕は、緊張による手の震えを防ぐ方法は、以下の2つしかないと思っていて、
- 自信を持つこと
- とにかく人に演じること
いっけん当たり前のことですが、それが出来てないから手が震えるのです。
聞くは易く、行うは勇気。
緊張による手の震え、克服法

1.自信を持つこと。
日本ではあまり受け入れられないですが、海外のマジシャンでFISMなどでチャンピオンになるような人は、ドヤ顔がすごい人が多いです。
(どんなもんだい。すごいだろ。もっと拍手しろよ。)
勘違いしないでほしいのですが、ドヤ顔をしろって言っているわけではなくて、ドヤ顔ができるような演技をしろってことです。
ドヤ顔ができるということは、自分の演技に自信がある証拠。
自信がないと、ドヤ顔なんてとてもじゃないができません。
「自分の演技に自信を持ってください。」
これは文章で書いても、面と向かって伝えても、理解できる人はほとんどいないでしょう。
だから、少し哲学的な話をします。
手が震えるのは自信がない証拠。
演技に対する失敗の恐怖か、客のあまりの期待に負けてしまっているか。
自信は恐怖に勝っていなければなりません。
自信が恐怖に負けた時、手が震えるのです。
自信を持つこと。
「1,000回以上練習したから」なんて理由はいらない。
1,000回以上練習しても、失敗が起こる時は起こるし、緊張する時は緊張するもの。
そんな根拠なんて、なくてもいい。
ただただ自信を持つことが大事なのです。
「1回も練習したことないけど、このマジックを成功させる自信がある」
これくらいの自信が必要です。
自信を味方につければ、失敗するかどうかは別として怖いものなんて何もない。
そう思うことができる。
これほど強い味方はいません。

2.とにかく人に演じること
もっとも重要視しなければならないこと。
それは、そのマジックに慣れるというよりも、そのマジックを演じている自分に慣れることです。
そのマジック自体に慣れるなら、自宅で練習の段階で慣れることができます。
しかし、人前でそのマジックを演じている自分に慣れることは、実際に演じてみないと、どんなものか分からない。
1つのマジックを習得した時、それまでの練習中に宿った小さな小さな魂(たましい)は、経験したがっているのです。
自分が人前で演じられ、たくさんの人を楽しませている状況とは、一体どんなものなのか。
僕たちは、その小さな魂に、経験を積ませてあげなければならない。
大きな大きな魂へと成長させてあげなければならない。
そいつが大きな魂になった時、僕たち自身に自信が宿り、その魂は僕たちの一部と化す。
そうなった時初めて、緊張せず、落ち着いた気持ちで演じることが出来るのではないかと個人的には思います。
それが、本当の意味での“慣れ”なのではないか、と。

1.自信を持つこと。
2.とにかく人に演じること
以上のことは、手が震えない方にとっても大事な考えですが、緊張で手が震える方は、特に意識するべき考えです。
できれば、練習中はいつも、自信を持ちながら練習するべきです。
「本番で手が震えず、スムーズに演じることが出来る」
この言葉を自分に言い聞かせながら練習するだけでも、だいぶ変わってきます。
バカみたいに聞こえるかもしれませんが、大マジです。
「本番で手が震えず、スムーズに演じることが出来る」
心の中でそう唱えながら練習してください。
そうやって自分の脳を鍛えていくしか、脳の鍛え方はありません。
(イケメンで女の子にモテモテ・・・イケメンで女の子にモテモテ・・・)
それでは、本日も最後までお読み頂きましてありがとうございました。
海田



マジックショップ「MAGIC SECRETS」の店長。
運営理念は、「“本当に使える”マジックしか販売しない。」
自らの商品をきっかけに初心者からプロマジシャンになった顧客が大勢いる。
小学生から高齢者まで、本気でマジックを学びたい方を徹底的にサポート中。
他では買えない価値のある商品を生み出すことに全力を注いでいる。
コメント