こんばんは、海田です。
どうやら僕は、あれもこれも作りたい病になってしまったようです。
僕の中にあるトリックの構想を全く新しい形にするべく、試行錯誤の日々が、またもや始まってしまいました。
実は1ヶ月前から職人さん(ヒンバーとは別の人)が作っている“あるモノ”があるんですが、あと一歩のところで全てがボツになってしまったという・・・。
まぁそんなことはよくあることなんですが、この試行錯誤という遊び・・・あと3~5年は飽きそうにもありません。
これが形になったら、また面白いことになると思いますので、3ヶ月~半年後を楽しみにしておいてください。
新しいマジックの考案に必要な「経験」
よく、親や先生、上司からこんなことを言われるそうな。
若いうちは、何でも経験しとけ。
ふと思った。
僕は、たぶん、経験が足りない。
そーいえば、バンジージャンプもしたことないし、スカイダイビングもしたことない。
砂漠で喉がカラカラになって死にそうになったこともないし、銃で打たれたこともないじゃないか。
よくよく考えてみれば、今のところ、生死をさまよったこともない。
未だお花畑を見たことがない。
死んだばぁちゃんに連れて行かれそうになったこともない。
砂漠で喉カラカラの状態で、500mlの水を1万円で売られたら、本当に買うのだろうか。
大好きだったばぁちゃんに連れて行かれそうになっても、この世に残る決断を下せるのだろうか。
この世は、ホント、経験しないとわからないことだらけだなぁ。
他人に見えないものを、見る。
ところで、僕の好きな映画に「パッチ・アダムス」という人間ドラマがあります。
主人公のパッチは、「人を笑いで救う医療」の第一人者であり、実話が基になっている映画です。
パッチは、生きる意味などがわからず、精神病院に自主入院するシーンから物語は始まります。
そこで一人の老人が怒鳴り散らしています。
4本の指を相手に突き出し、「指は何本見える?」と聞き、「4本」と答えれば、「やれやれ、また馬鹿か」と失望する。
普通は、こんな厄介な人の相手はこっちから願い下げだろう。
でもパッチは違った。
気難しいイカレじじい以外の人間が見えたから、パッチはその老人のところに行き、尋ねるのです。
「あのナゾナゾの答えは?」
そして、答えを教えてもらった時に老人がパッチに言うセリフが今でも忘れられません。
「他人に見えないものを、見ろ」
ひらめきの正体と、マジックで応用するための生活方法
たぶん僕たちマジシャンは、あるものを見た時、そのあるものに2つ以上の何かを同時に見なければならない。
というか、見える時がある。
それが、ある種の「ひらめき」なんだと思うわけです。
例えば、職人さんは、今作っている商品の構造を、部屋の電気のスイッチを付けた時にひらめいたそうです。
片方を押したら、片方が上がる仕組み。
この構造は素晴らしい、と。
これは使える、と。
またある時は、就寝前に、ベッドに横になった直後に閃くのです。
枕の低反発素材、押したら自然に戻ってくる仕組み。
この構造は素晴らしい、と。
これは使える、と。
普段見ている何気ないものが、見方によっては全く違うものに見える時がある。
窓から見る雪は、ただの白い粒ですが、手にとって見る雪のひとひらは、それはもう美しい結晶です。
例えば、このだまし絵もそう。
美しい女性の後姿か、それとも老婆の横顔か。
あなたは、どちらが見えますか?
(絵の見方は、最下部にて解説)
2つ目の絵が見えた瞬間の驚きは、何かをひらめいた時と同じような感覚だと思います。
そーいえば、昔、おちまさとが面白いことを言っていましたね。
丸くて細長いコップが箱の中に入っている、と。
横から箱の中を見ると、コップは長方形に見える。
しかし、上から箱の中を見ると、コップは丸(円)に見える。
斜めから見て初めてコップだと解るんだ、と。
ただのコップが、見る視点を変えるだけで、こんなにも違うものに見えるのです。
つまり、いつもと同じように見ていては、閃きもなければ、それ以上の進化も期待できないというわけです。
しかし、少し視点を変えるといろんなアイディアが湧いてくるかもしれません。
そして、素晴らしいアイディアをひらめくためには、“様々な”経験というものが非常に重要になってきます。
例えば、飲食店に行った時。
- いつもはカツ丼を選ぶけど、今日はオムライスにしてみよう。
- チビったって構わない。怖くてもジェットコースターに乗ってみよう。
普段とは違ったこと(違った経験)をしないと閃きは生まれないと思います。
たった一つだけでいいんです。
何か一つ、今日はいつもと違う試みをしてみよう。
街の外れまで散歩に出かけよう。
明日はまた違った真新しい何かを取り入れよう。
そして明後日は、何か突拍子もない行いを。
全ては、新しい技法・マジック・概念を生み出すために。
あなた自身がオリジナルであるために。
「そんな馬鹿なことはできない」と誰もが思うことならば、競争相手はほとんどいない。
―― ラリー・ペイジ(Googleの創始者)
だまし絵の見方の解説
ちなみに、帽子の上には猫がいます。
マジックショップ「MAGIC SECRETS」の店長。
運営理念は、「“本当に使える”マジックしか販売しない。」
自らの商品をきっかけに初心者からプロマジシャンになった顧客が大勢いる。
小学生から高齢者まで、本気でマジックを学びたい方を徹底的にサポート中。
他では買えない価値のある商品を生み出すことに全力を注いでいる。
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