お客さんに1枚のトランプを覚えてもらった後、また戻してもらい、マジシャンがそのトランプを当てる。
トランプマジックと聞いて、誰もが思い浮かべるマジックは、やはりカード当てだろう。
古今東西、様々なやり方のカード当てがあるけれど、なかでも今日は、最も簡単に行えるカード当てを一つご紹介したいと思います。
簡単だけど、意外にインパクトは大きい、そんなお手軽カード当てです。
入門のカード当てマジックを題材にした今日のテーマは、ずばり、キーカード。
Key Card・・・鍵となるカード
キーカードの概念だけで、なんと数百種類のカード当てのマジックが可能になるほど、重宝される概念・考え方です。
まさに、無限の可能性とはこのこと。
キーカードは、客のトランプを見失わないようにするための情報として、密かに用います。
マジシャンとしては、
(客が覚えたトランプに密かに目印を付けて、他のトランプと区別できるようにしたい)
というのが本心なのですが、まさかマーカーなどで丸い点など付けるわけにもいきませんし、
もっと他に現実的なやり方で客のトランプを知る方法はないだろうか?
と、考えるわけです。
そして、その問題をアッサリ解決してしまう画期的な方法が、キーカードの概念を用いる手法なのです。
文章で説明するよりも、動画をご覧頂いたほうが理解しやすいかもしれませんね。
簡単なのにすごい不思議なカード当てマジック「mind reading」
キーカードを覚える時は、極力さり気なく行なってください。
お客さんの視線をさりげなく確認し、お客さんが別のことに集中している時にチラッと見る感じです。
ちなみに、このチラッと見るテクニックのことを、マジック用語では、「グリンプス」と呼んでいます。
glimpse・・・チラッと見る
ですので、今日のマジックを専門用語で説明すると、
お客さんの視線をさりげなく確認し、お客さんが別のことに集中している時にグリンプスを行なってください。それが客のトランプを当てるためのキーカードです。
となります。
書店などに売られている専門用語がバンバン出てくるマジック解説書は、初心者には難しく、途中で諦めてしまう人も多いですが、こうやって1つずつ学んでいくと、簡単だと思いませんか?
ゆっくり吸収していけば良いのです。
そのほうが吸収率が高いですし、上達のスピードも適切です。
僕はこれまで約10,000人にマジックを指導してきて、焦って学ぶ人でマジックが上手い人を見たことがありません。
なので、ゆっくり着実に習得していただければと思います。
一つ学習したら、以下の様なプロセスを試してみてください。
- とりあえずやってみる
- 練習する(最低10分間)
- 誰でもいいから見せてみる
- 本当に驚かせたい人に見せる
誰かに見せて驚かせたり楽しませたりするのがマジックですので、まずは誰かに演じてみてください。
その人が驚いてくれたり楽しんでくれたりしている表情を見て、あなた自身「もっとマジックを学びたい!」と思うはずです。
さて、というわけで今日学んだことは、
- キーカードの概念(客のトランプの位置を把握するための情報)
- グリンプス(チラッと見ること)
以上2点です。
トランプマジックを学ぶ際には、避けては通れない知識ですので、練習して、是非とも友人たちを驚かせてみてくださいね。
それでは、本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
海田
マジックショップ「MAGIC SECRETS」の店長。
運営理念は、「“本当に使える”マジックしか販売しない。」
自らの商品をきっかけに初心者からプロマジシャンになった顧客が大勢いる。
小学生から高齢者まで、本気でマジックを学びたい方を徹底的にサポート中。
他では買えない価値のある商品を生み出すことに全力を注いでいる。
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