「EA」は、まさにこれです。
「こんなバカバカしい作業なんてできるか。」
というのが、従来のマジックメーカー側の主張だろう。
でも、マジックメーカーなら、そんなバカバカしい作業もしなければならない。
神は細部に宿るからです。
商品を作るなら、細かいことをいちいち気にしなければならない。
僕は、いつも職人にネチネチネチネチ指摘するんです。
それはもう、重箱の隅をつつくかの如く。
しかし、お客さんの目は完璧に欺かなければならないというのがマジシャンの使命なので、職人は僕の攻撃から逃れられるはずはありません。
結局のところ、「EA」の類似品は、カードケース(バイシクル)が偽物のプラスティック製なので、デック部分を公明正大に示すことができないという理由から、そこだけ大胆に隠して演じなければならなかった。
演者からすると、それは苦痛で苦痛で仕方ないほどひやひやしながら演じる必要があったんです。
でも、この完璧な現象をどうしても披露したい。
だから、ひやひやしながらでも良いから演じたい。
タネがバレないといいのだが・・・
と、皆不安になりながら演じていました。
しかし、その悩みも今年で終わりです。
- 本物のバイシクル(紙製)を使用
- ロック機能を搭載しているため、手渡しが可能
- 演技直前に他のマジックと組み合わせることも可能
これまで不可能と言われてきた箇所を見事に克服し、最高のギミックに仕上がっています。
またひとつ、歴史が塗り替えられましたね。