マジックを趣味とする男性の妻は、いずれはマジックが大嫌いになる。
これは、都市伝説でもなんでもなく、リアルな話です。
僕自身、かつては妹にばかりマジックを見せていたので、僕の妹は非常に目が肥えています。
どれだけ完璧に演じきっても、

どーせそれって2枚めくってるだけでしょ
って、冷めた目で見られます。
もうマジックのタネとやり方をある程度わかってるんですよね。
なぜなら、練習台として利用してたから。
マジックが下手な僕しか知らないから。
いいのいいの。
僕のマジック相手は、友人たちだったから。
僕が本番で良い演技をするために、妹は練習台になってくれていたわけです。
そんな妹はアドバイスをくれたりしたこともあったのですが、それこそが練習台の目的であり、上達の秘訣でもあります。
マジックの練習をする時、鏡の前で練習するのは非常に効率的なのですが、実際の人間を使った練習法は、もっと大切です。
死角を狙うマジックは、特に。
鏡を通して見える世界は、どうしても角度の差が生じるので、やはり実際の人間相手に演じて角度調整をしたほうが良いのです。

これ、見える?

見える

あーそれなら見えんかも
鏡の前なら、これでもOKなのになぁと思うこともしばしば。
もちろん演じる相手の身長によって若干の角度調整は必要になってくるのですが、やはり実際の人間で練習しているマジシャンのほうが、圧倒的に角度に強い気がします。

まぁそんな風に実験台にされ続けた経験もあり、妹はマジックが嫌いになっていったわけです。
マジック練習中の、超下手な段階で練習台として見せられるわけですから、見ている妹からしたら何が楽しくて見てんだろう?と。
後に、幸運にも僕には、マジックを共に練習する友人たちが出来たので、彼らと共に練習するようになって、妹には全く見せなくなりましたが、今でもずっと実際の人間を相手にした練習は続けています。
で、ここで重要になってくるのは「価値」の話なんですが、もしかしてあなたは誰かに無理やりマジックを見せてないですか?ってことを、今日はお訊きしたいのです。
1~2年くらい前に、実家に帰った時に、かつての習慣のようにリビングでマジックの練習をしていたら、妹に「何かマジックやって」と言われたことがあります。
タネを知りすぎてマジックに嫌気がさしている妹に今更マジックを演じる気はさらさらなかったのですが、内心「おまえ全部タネ知ってるだろ」と思いながらしぶしぶテキトーに1個演じたんです。

そしたらなんと驚いてくれたんですよ。
これはさすがに自分でもビックリしました。
しかも、それで終わりじゃない。
「他には?」なんて言ってくる始末。
当たり前だけど、練習台としての下手なマジックじゃなく、練習し終わった実践レベルのマジックなら見たいんだなぁと。
そして、長らくマジックを演じなかったことで、目の前でマジックを見る「価値」が上がったんだと思います。
もう妹は、何年もマジックを見ていなかったからね。
妹よ、おまえはやっと目の前でマジックを見れることに「価値」を見出してくれたのかい?
妹の場合は十中八九、僕の演じるマジックに「価値」を感じたのではなく、目の前でマジックを見れるということに「価値」を感じたのだと思います。
ここで、声を大にして言おう。
目指す場所は、そこじゃない、と。
自分のマジックに「価値」を感じてもらうことが重要です。
だからあなたがマジックを始めて1年以内に必ずしなければならないことは、自分のマジックの「価値」を上げていくという作業です。
自分のマジックを、決して安売りしないこと。
初対面で会った人に、「何か趣味とかある?」と訊かれることってよくあると思うんですが、僕は決まって「ネギ栽培。おもしろいよ。一緒にやる?」とかしょーもないギャグでしか返さないんですね。
マジックの話なんて一切出さない。
マジックの話は、隣にいる僕の連れが勝手に持ち出してくれるから、そこで求められたら初めて演じればいい。
1~2コ演じて、さらに求められても、その日はそれ以上は演じない。
全ては、自分のマジックの「価値」を上げるために。
「あいつのマジックはいつでも見れる」なんて思われちゃいけないんです。
- なぜ女性はルイ・ヴィトンをあんなに欲しがるのか?
- エルメスの150万円のバックのどこに価値を感じるのか?
さらに核心を言うならば、
なぜ、マジックバーにお金を出してまでそのマジシャンのマジックを見に行くのか?
「価値」とは、その人が決めることです。
あなたのお客さん(友人たち)が、あなたのマジックに価値を見出すような行動、話し方、演じ方をしていただきたいと思います。
自分は、誰かにマジックを無理やり見せてはいないだろうか?
“無理やり”とまではいかなくても、“見飽きる”まで演じてはいないだろうか?
自分は、“出し惜しみの技術”を持っているだろうか?
こんなことを自問自答し、客観的に自分を見直してみると、自分でも知りえなかった自分の欠点に気付くことでしょう。
そして、それを改善する人こそ、本当に上手くなっていくのではないかと思います。
あまり知られてないカード当て「ブレイク・スプレッド」の種明かし
今回の技法は、「ブレイク・スプレッド」を用いたマジックです。
マジシャンがカードをコントロールするのは、ほとんどの場合、トップかボトムであることが多いと思います。
そんな中、テーブルにスプレッドしたカードの中央にある客のカードを当てるという不可能性の高いマジックです。
原理さえ知れば、比較的簡単に行えると思います。


マジックショップ「MAGIC SECRETS」の店長。
運営理念は、「“本当に使える”マジックしか販売しない。」
自らの商品をきっかけに初心者からプロマジシャンになった顧客が大勢いる。
小学生から高齢者まで、本気でマジックを学びたい方を徹底的にサポート中。
他では買えない価値のある商品を生み出すことに全力を注いでいる。




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